長期運用アプリの課題を抽出する手法をご提案
システム開発を行っている企業様が長期で運用されている法人向けスマートフォンアプリについて、ユーザビリティに課題があり、良いUXを実現したいものの、具体的にどのような改善をすると良いかがわからない、というご相談がありました。
企業様の内部にはデザインチームが存在しているものの、メンバーの経験値が少ない状況でした。これにより、UI/UX改善のためのプロセスを組み立てることが難しく、またUIデザインをレビューできるメンバーがいないという課題がありました。
そこでソニックムーブは、企業様のデザインチームの追加メンバーとして参画させていただき、プロジェクトのプロセス設計のサポートと、企業様デザインチームメンバーのアウトプットに対するレビューを実施しました。
具体的なプロセスとしては、ヒアリングとエキスパートレビューにより課題の洗い出しを実施。その後、エキスパートレビューから出た課題を元に優先度付けを行い、UIデザインを作成しました。
エキスパートレビューによりUI/UX課題を確認
エキスパートレビューとは、ユーザビリティの課題をチェックするデザインレビューのことです。
プロダクトのあるべき姿を検討するにあたり、プロダクトの調査を行い、UI/UXに関する項目での課題・改善点を洗い出していきます。
主観性を減らすため、ニールセンの「ユーザビリティ10原則」の観点を元に、ユースケースの中でのToBe(あるべき姿)を仮説立てて行います。
調査を通じて明らかにしたいこととして、以下を設定しました。
1.ユースケースごとの課題重要度と優先順位
ユーザーがどのユースケースでどのような課題に遭遇するか、これからプロダクトを改善させていく上でどの課題から取り組むべきかの優先順位決めができるようにする
2.解決策の方向性
課題を解決するための仮説立てと解決策を検討できるようにする
調査の結果として、画面遷移、アプリ全体の情報構造や、フォントの大きさや入力項目の見せ方、ボタンの色の使いなどのUI設計に改善すべき点が多く見受けられました。
これらの課題を精査し、頻出したポイントを重要な要素としてピックアップ。改善すべき領域と方針、具体的な解決策を具体的な解決策をまとめました。
そして、課題の優先度付けを実施した後、UIデザイン作成・提案を行います。

チームメンバーとして体制構築を支援
今回の案件に参画するうえで、チームビルディングと内製化の支援も実施しました。
ソニックムーブの社員が企業様デザインチームのメンバーの一員となることで、ミドル層・シニア層のデザイナーがおらずチームの育成ができないという課題に向き合いました。
まずはスキルの把握と、それぞれのメンバーがやりたいことのキャッチアップをするため、複数のメンバーと1on1を行い、成長のためのステップを確認しました。
そこから案件を通じて、プロセス設計・進め方・ファシリテーション・UI設計といった具体的な業務に必要なことを掴めるよう伴走します。
UIデザインのレビューはもちろん、エキスパートレビューなどを実践することでUXデザインの原則・考え方についても触れていただきました。
そして、実務的な経験を踏まえたフィードバックを実施。案件の中で見えた課題や目指していきたい方向性をヒアリングし、ステップアップのイメージを共有しました。
プロダクトだけでなく、それを構築するチームも支援することで、全体の課題解決力にコミット。スキルの評価軸をチーム内に浸透させ、メンバーが持続的にステップアップしていける体制づくりを実現できました。
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