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実績

200万人が使う薬局サービスの大幅リニューアル

株式会社ファーマシフト

2026/7/10

――つながる薬局が目指した一貫したUI/UX設計とアクセシビリティ

「つながる薬局」のUI/UXを全面刷新し、使いやすさ評価は3段階中2.88点を獲得。専任デザイナー不在という課題から、約1か月でのデザインガイドライン策定に至るまでの道のりを、ファーマシフト様に伺いました。

200万人が使う薬局サービスの大幅リニューアル

――つながる薬局が目指した一貫したUI/UX設計とアクセシビリティ

処方箋の事前送信やオンライン服薬指導など、デジタル化が進む薬局体験。
株式会社ファーマシフトが運営する「つながる薬局」は、デジタル時代における多くの方の薬局体験を支える、利用者が200万人*を超えるサービスです。(*2026年5月時点)
ソニックムーブでは、まずは患者様向け画面のUI/UXの全面見直しとアクセシビリティ対応をご支援させていただきました。
本記事では、デザインガイドラインを共通言語とした開発プロセス構築の道のりや、アクセシビリティを重視した設計など、「つながる薬局」リニューアルの背景を株式会社ファーマシフトの江河様・東様に詳しく伺いました。

インタビュー情報

社名株式会社ファーマシフト
サービス名「つながる薬局」
支援内容:「つながる薬局」のUI/UX設計、デザインガイドライン策定

取材にご協力いただいた方
江河様(プロダクトソリューション部 PdM(現 セールス部カスタマーサクセスチーム))
東様(プロダクトソリューション部 部長)

課題の言語化と初回の高品質提案が決め手に!ソニックムーブ選定の背景

──まずは「つながる薬局」とは、どのようなサービスなのか、お聞かせください。

江河様: 「つながる薬局」は、処方箋の事前送信・お薬の在庫確認・服薬相談・オンライン服薬指導まで、LINE上で完結できる医薬プラットフォームです。
処方箋を事前に送ることで薬局が調剤を前もって開始でき、来局時の待ち時間を短縮。家族のお薬情報も一元管理できます。
私たちが目指してきたのは、誰もが安心して医療サービスを受けられるよう「薬局と人が日常的につながる体験」をつくることです。

──今回はどのような背景でリニューアルに踏み切ったのでしょうか。

江河様: サービス立ち上げ当初は機能拡張を優先してきました。利用者が増え、サービスが成熟するにつれ、UI/UX設計の抜本的な見直しが必要だと感じたからです。デザインの一貫性や保守性も十分ではありませんでした。今後の機能追加や運用を見据え、UI/UX設計を根本から整え直す必要があると判断したのです。

東様: 当時の最大の課題は、専任デザイナーが不在だったことです。PMとエンジニア中心で意思決定していましたが、「なぜこのデザインが良いのか」を言語化できず、判断に迷いが生じていました。さらに社内の組織再編も重なり、部署を横断して使える共通ルールづくりが急務だったのです。

──開発パートナーとしてソニックムーブを選んだ決め手を聞かせてください。

江河様: 複数社に相談した中で、私たちの本質的な課題を最も正確に捉えてくれたのがソニックムーブさんでした。単なる画面のリニューアルではなく、「なぜ今この刷新が必要なのか」という前提から整理したうえで提案してくださり、議論の質が明らかに違ったと感じています。

東様: 特に印象に残っているのは、初期段階で提示いただいたデザイン案です。完成度が非常に高く、正直「これでいける」と思ってしまうほどでした。見た目の美しさだけでなく、実装のしやすさや運用面まで考え抜かれており、エンジニアとしても納得感のある提案でした。

江河様: 私たちが漠然と抱えていた違和感を、論理的に言語化してくれた点も大きかったです。「なぜこの表現が分かりにくいのか」「どこを直せば拡張しやすくなるのか」を丁寧に説明いただき、社内の合意形成が格段に進みました。

1か月で整えたUX基盤─棚卸しからデザインガイドライン策定までの過程

──プロジェクトはどのように進められたのでしょうか。

江河様: まず既存の画面デザインやデザイン決定のプロセスを棚卸しし、「どこに不整合があるのか」「どの部分が意思決定を難しくしているのか」を可視化するところから始めました。そのうえで、ブランドの核となる考え方を整理し、色・トーン・アイコン・キャラクターの使い方までを一貫して定義したデザインガイドラインを策定しました。
約1か月という短期間で整備でき、今後の開発における"共通言語"となる基盤ができたと感じています。
策定において特に意識したのは、単なるデザインのルール集にしないことです。「なぜこの表現を採用するのか」という背景や判断基準まで明記し、新しい画面や機能が増えても、社内だけで適切に意思決定できる土台づくりを目指しました。

──ソニックムーブのサポートで、印象に残っていることがあれば聞かせてください。

東様: Figmaの導入まで伴走していただいた点が印象に残っています。当初は無料プランのFigmaを使っていましたが、UI/UX設計に本腰を入れるにあたって、有料プランへの移行を検討していました。「どのプランを契約すべきか」「どれくらい予算を確保すべきか」も手探り状態でしたが、ソニックムーブさんがFigmaの営業担当を紹介してくださり、私たちの開発体制や利用想定に合った最適プランを具体的に提示してくれました。さらに社内エンジニア向けの資料も共有いただき、「この使い方ならこの機能が必須」といった助言までいただけたことが大きな助けになっています。

──進行管理やコミュニケーションはいかがでしたか。

江河様: タスクの整理が細やかで、進行中に迷う場面はほとんどありませんでした。初期段階からコンセプトを丁寧にヒアリングいただきましたし、「この視点でもう少し教えてください」とソニックムーブさん側からの積極的な深掘りがあったことで、私たち自身が気づいていなかった課題も整理できました。単なる受託ではなく、同じ目線でサービスを考えてくれていると感じましたね。

──デザインガイドライン策定後、社内でどのような変化がありましたか。

江河様: 意思決定のスピードが明らかに速くなりました。以前は表現やUIの妥当性をめぐって議論が発散しがちでしたが、今はデザインガイドラインを起点に判断できるため迷いが減りました。特に新機能の設計時には、方針を一から議論する必要がなくなり、開発の進行が安定しています。

東様: デザインと開発のあいだの手戻りも大きく減りました。これまでは画面ごとに考え方が異なり、実装後に修正が生じることもありましたが、共通のルールができたことで「このパターンはこうする」と前提を揃えられるようになったのです。その結果、レビュー工数の削減と品質のばらつきの低減につながっています。

アンケートで3点満点中、平均2.88点!年代を越えた「使いやすさ」の実証

──プロジェクトを進めるうえで、医療サービスならではのポイントや、特に重視していた点は何でしたか。

東様: 特に重視したのはアクセシビリティです。利用者には高齢の方も多いため、文字サイズや色のコントラスト、画面構成など、できるだけ多くの方が無理なく使える設計を目指しました。単に「見栄えをよくする」だけではなく、誰にとっても分かりやすい体験をつくることが重要だと考えています。

江河様: LINEの特性上、スマホアプリでは実現できてもLINEでは難しい仕様もあり、その制約をどう乗り越えるかをソニックムーブさんと一緒に調べながら設計を詰めていきました。
プロダクトのリニューアル後、その効果を検証するために患者さん向けアンケートを実施しました。年代別にデザイン満足度を分析しましたが、高齢の方の評価が特別低いわけではなく、年代を通じて大きな差がなかったことが印象的です。むしろ若年層の方がやや辛口な意見もあり、「使いやすさ」は世代だけで単純に語れないと実感しました。

──アンケートの結果はいかがでしたか。

江河様: 「UIは使いやすいか」という問いに対し、3段階評価で平均が2.88と非常に高く、手応えを感じました。「明るくなって良い」「イラストが可愛い」と評価する声がある一方、「少し暗くなった」「もっとシンプルが良い」といった意見もあり、人によって感じ方が大きく異なることを改めて実感しています。
それでも大事だったのは、表層的な結果の賛否にとどまるのではなく、「なぜそう感じたのか」をチームで深掘りできたことです。ソニックムーブさんと背景や文脈まで踏み込んで議論できたことが、今回のプロジェクトの大きな価値だったと思っています。

──今後、ソニックムーブに期待していることを聞かせてください。

江河様: これまでと同じように、私たちの意図を汲み取りながら一歩先回りして動いてくださる姿勢を、期待しています。私たちが目指しているのは単なる利便性の向上ではなく、社会や患者さんのためになるサービスづくりであり、その志を共有して一緒に取り組んでいきたいと考えています。
特に今後はPHR(個人の健康情報)の活用を広げ、「つながる薬局」を「薬局に行くときだけ使うもの」から、「日常の中で自然に使われる存在」へと進化させたいです。薬剤師とのコミュニケーションを通じて、患者さんがより健康になっていく世界を共に実現していきたいと思っています。

東様: デザインだけでなく運用・保守まで含め、これまでも総合的に支えていただきました。今後も困ったときに気軽に相談できるパートナーであってほしいと考えています。ご迷惑をおかけする場面もあるかと思いますが、引き続き伴走してご支援いただけると大変心強いです。

プロジェクトの概要を紹介した記事はこちら

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